MTA New York City Transit(NYCTA)
2 Broadway, 6th Flr. B6.52, New York, NY 10004, USA
TEL:+1-646-252-4599 FAX:+1-646-252-2292
URL : http://www.mta.nyc.ny.us〈英語〉
e-mail : abata@nyct.com
●地下鉄の概要
「ニューヨークの血管」と呼ばれ、路線数や保有車両数等で世界一の規模を誇るニューヨークの地下鉄の始まりは、市内高架蒸気鉄道として営業していたインターボロー社のCity Hall〜145th Street間が1904年に電化されたIRT線にさかのぼる。当初は高架蒸気鉄道時代の客車サイズを踏襲した全長14.54mの小型木造車両が運転された。2004年10月27日は開通100周年にあたり、地下鉄博物館に動態保存されていたニューヨーク地下鉄最古のLo-V(低電圧車両)を組み込んだ列車が本線上を走るなど、約半年間にわたり各種のイベントが市内で開催された。
IRT線の開業後は、1914年に全長20.50mの大型車両を運行するブルックリン・アンド・マンハッタン社のBMT線、1924年には市直営のIND(インディペンデント)線が開通するなど、地下鉄網の整備は上記の3者により進められた。1930年に登場したIND線の、全長20.50m、両引ドアーを用いた片側4か所の乗降口を持つ車両は、通勤輸送に適した構造とされ、現在の我が国の通勤電車の標準型としても採用されるなど、各都市でその後多く見られるようになったものである。
これら3社は1940年に市交通局に統合され、さらに1953年には市交通営団(NYCTA)が設立されて、地下鉄・路面電車・トロリーバス・バスが一元的に運営されることとなった。トンネル断面や線路の半径・勾配、車両サイズが異なる3社の路線を通じた運行を行うために、トンネル断面変更工事や車両機器の調整、各社の路線を結ぶ分岐装置や連絡線の取り付けなどが行われた。
その後1965年に都市圏交通営団が発足し、市交通営団は、MTA New York City Transitとしてその傘下に入り、郊外鉄道も含めた総合交通体系の中心的役割を担って今日に至っている。
現在の全27運転系統のうち、一部の例外を除いて、1〜7、9、Sなどは旧IRTの、J、L、M、N、R、Zなどは旧BMTの、A〜Fなどは旧INDの路線である。このうちS系統は、42ストリート、フランクリン・アベニュー、ロッカウエイ・パークの3つのシャトル(折返し)運転路線である。
ニューヨークの地下鉄は、世界最大の路線網、24時間運行、複々線による急行運転などで高い評価を得てきた。反面、落書きや犯罪、施設の老朽化などのマイナス面が問題化したが、1982年に開始された親企業体MTAの投資プログラムによる車両の更新や的確な保守、警備体制の強化などによって、近年は飛躍的な改善が図られている。
地下鉄車両への落書きは、1970年代の後半から目立ち始めるが、当局と警察による懸命の努力もあって1986年頃をピークに減少に転じた。1988年から導入された落書きの消去が容易な日本製のステンレス製車両が、事態の正常化に貢献したとも言われており、1990年代前半には、車両も施設も本来の清浄な姿に戻っている。
現在NYCTAが保有している6000両以上の車両のうち、約1100両は日本製である。2004年には、レッド・カーと称された旧型車両のほとんどが現役を退き、銀白色のステンレス車両に置き換えられている。列車の前面に大きく表示された系統番号やアルファベット標記を惜しむ声も多いようである。
2004年春に提案された05〜09年度の投資計画によれば、1000両規模の新造車両の投入、55駅のリハビリ、技術的安全性の向上など、従来計画のさらなる推進をはじめ、自動列車運行管理システムの導入が表明されている。
1929年以来の懸案で、幾度も現れては消えていた「2nd Avenue Subway」建設計画(125th StreetからHanover Squareまでマンハッタン東側を南北に縦断する13.7kmの路線)が、新市長の肝いりで再浮上し、MTAとNYCTは数次に分け、2004年着工、11〜20年の開通を予定しているとのことである。
Grand Central駅の掲示板の下には古風な券売窓口が並ぶ 提供/堀川淳(鉄道・運輸機構)
42 St Grand Central〜42 St Times Sq間に運行されているシャトル(42 St Grand Central駅)。メのマークはシャトルを表す 提供/大塚和之