一般社団法人 日本地下鉄協会

ホーム > 世界の地下鉄 > フランス パリ

パリ(PARIS)


フランス
French Republic

人口●6234万人
面積●64万3427km2
主要言語●フランス語
通貨●ユーロ
1ユーロ=128.98円
1人当たりGNI●3万8810ドル

西ヨーロッパ中央部の共和国。紀元前2世紀のローマではガリアまたはゴールと呼ばれた地で、その後ゲルマン民族の大移動で、フランク人が侵入した。フランクとは古ザクセン語で「投げ槍」を意味するといい、彼らの主要な武器であったという。5世紀にフランク王国がおこりそれ以降、国名が定着した。ヨーロッパ最大の農産物輸出国である。

パリ Paris

フランスの首都で人口218万人。紀元前1世紀シーザーに滅ぼされるまでセーヌ川中流のシテ島を中心に、ケルト族の一派パリシー族の本拠地であったパリは、フランスの政治、経済、文化の中心地であると同時に世界の文化、芸術、ファッションの中心地でもある。古来より"ヨーロッパの十字路"として、「芸術の都」あるいは「花の都」と呼ばれてきた。市内にはノートルダム寺院、ルーブル美術館、凱旋門、エッフェル塔、コンコルド広場のほか、多数の歴史的記念物があり、世界的な観光都市となっている。

営業主体

Régie Autonome des Transports Parisiens(RATP)
LAC B 916, 54 Quai de la Rapée, F-75599 Paris Codex 12, France TEL:+33-1-5878-2203 FAX:+33-1-5878-2180 URL:http://www.ratp.fr 〈フランス語/英語/ドイツ語/イタリア語/スペイン語/オランダ語/日本語〉

路線図

※クリックで拡大します。

地下鉄の概要

パリ最初の地下鉄建設に際して、パリ都市鉄道会社(Compagnie du chemin de fer métropolitain de Paris: CMP)が設立され、同社が建設の一部と運営を担うことになった。この結果、「メトロ」という言葉はパリの地下鉄の通称となったのみならず、地下鉄を表す名称として世界中で用いられるようになったといわれている。
最初の開通は1900年、1号線のPorte Maillot~Château de Vincennes間で、パリ万博の開催に合わせて開業した。パリの地下鉄はCMPが1号~6号線を1909年までに開業させ、その後に設立された南北地下鉄会社が、架空線集電方式で12号線を1910年に、13号線を1911年に開業させた。南北地下鉄会社の2路線はその後、CMPに合わせて第三軌条化され、また1930年には、CMPに運営が一元化された。こうして第2次世界大戦前の1935年には、現在の14号線を除く大部分の地下鉄網が早くも完成している。
第2次世界大戦後の1949年には、公共旅客輸送事業者としてパリ運輸公社(Régie Autonome des Transports Parisiens: RATP)が設立され、以降RATPがイル・ド・フランス圏(パリ首都圏)の地下鉄と他の公共交通システムを管理・運営することになった。
現在、イル・ド・フランス圏には、地下鉄のほかに、郊外鉄道、郊外と都心を結ぶ地域急行線(RER)、ライトレール、オルリーVAL(新交通システム)があり、地下鉄、RER(一部)、ライトレール、オルリーVALはRATPが、郊外鉄道とRER(一部)はSNCF(フランス国鉄)イル・ド・フランス圏旅客局が運営している。なお、RATPが運営するRERは、SNCF線と直通運転を行っている。
1935年に一部開業した11号線は、1958年に地下鉄として世界で初めてゴムタイヤ式車輪を採用した。現在では5路線(1、4、6、11、14号線)がゴムタイヤ式となっている。また、2号線のPorte Dauphine駅などの終端駅や中間駅での折り返しに、ループ線を利用する例が見られる。
地下鉄14号線の建設計画は、メトロ東西急行線(METEOR)計画と呼ばれ、Bibliothèque François Mitterrand~Saint-Lazare間に、パリ中心部を連絡する高速新線として計画された。63年ぶりの地下鉄新線として1998年10月にBibliothèque François Mitterrand~Madeleine間で開業した14号線(メテオール線)は、ホームドアがついた全自動無人運転が実施されている。
その後、2003年にMadeleine~Saint-Lazare間が延伸され、当初計画された全線が開業した。さらに2007年6月にはBibliothèque François Mitterrandから南側へOlympiadesまでが開業し、さらにOlympiadesから南側への延伸工事が進められている。
今後の計画としては、2006年に発表された総合地方計画で、2013年までに、1971年開業の3bis線と1967年開業の7bis線を統合・連絡し、7bis線の終点をLouis Blancからパリ東駅に連絡するChâteau Landonまで延長し、15号線とする計画である。
また、2010年以降を目途に、1号線の無人運転化が実施される予定で、このために必要な信号システムの更新やホームドアの設置計画が発表されており、既存駅でのスクリーンドアの試行設置が、13号線のInvalides駅及びSaint-Lazare駅で実施されている。


Louver Rivoli駅を出発する1号電車。流線型の車両は3扉車の6両編成
提供/柴田耕一


1日券Mobilis(上)と1回券(下)30mm×66mm


1998年に開通した全自動運転方式の14号(メテオール)線(Madeleine駅)
提供/日本地下鉄協会

データ

開通年 1900年7月 軌間1435mm
営業キロ 201.8km電気方式 直流750V
路線数 16 集電方式第三軌条/給電・案内軌条
駅数 300 運転保安ATC/ATO/ATS
従業員数 9967人 最小運転間隔 1分35秒
運行時間 5:30~1:15 車両数 3561両
運賃制度ゾーン制 列車運転線路 右側
輸送人員 14億7250万人   

利用方法

乗車方法

自動券売機で乗車券を購入し、乗り越え防止のため天井まで届く水平ドア式の自動改札機に投入して乗車する

運賃

ゾーン制(ゾーン1、2のみ地下鉄及びRER共通で1.60ユーロ~)。RERには急行、1・2等あり

乗車券

普通乗車券と割引乗車券。割引乗車券には10回券、営業割引運賃(carte orange、carte int使rale、Mobilis、Paris Visite、imagine R、Ticket Jeunes、COMBINIS)、社会的割引運賃(carte emeraude、carte amethyste)がある

旅客案内

案内表示、車内放送はフランス語のみ。目的駅に行くためには、各駅にある路線番号と路線の終着駅を表示した案内版に従って行くとよい

利便施設

ほとんどの駅にエスカレーターの設備がある

その他

ほとんどが半自動式ドアの車両である 〈柴田耕一〉

パリのゴムタイヤ車両

パリの地下鉄では、ゴムタイヤ車両が使用されているが、これは、札幌や他都市のAGTとは異なり、ゴムタイヤのみではなく、軌道面に1435mm軌間の2本の金属レールがあるとともに、並行して外側にゴムタイヤ用の金属製走行路が敷設されている。ゴムタイヤは、車体の荷重を受けとめ、台車内側の金属車輪と軌道の金属レールは、列車の進路を誘導する案内軌条の役割を果たしている。これにより、騒音の低減と加減速性能の向上が見込まれ、また、水平に回転する案内輪と案内軌条を持つことから非常に脱線しにくいという特徴を持っている。反面、摩擦抵抗が大きいため、消費電力量が増加するという欠点もある。この方式は、フランスの技術供与を受けたメキシコシティ等の地下鉄にも採用されている。

ICカード「Navigo」

SNCFとRATPは、2001年10月からイル・ド・フランス圏内の鉄道・バスに、順次ICカード「Navigo」(ナビゴ)を導入している。2007年7月に自動車交通の抑制と公共交通機関の利用促進のための市内の貸自転車(Velib)と共通化するほか、2008年4月にカルト・オレンジを廃止し全面的に移行した。また、Navigo Decouvertaと呼ぶ非居住者用のNavigoも発行手数料5ユーロで導入された。

パリの都市交通博物館

市郊外Saint-MandeのRATPバス車庫にあった市内・郊外・田園交通博物館は1998年に閉館され休館中。100両以上ある各種の鉄道車両は、Colombesに保管されて新しい博物館の敷地決定を待っている。


ルーブル美術館の最寄り駅であるPalais Royal Musee do Louvre駅の入り口
提供/磯部栄介


軍人・警官用無料乗車券 30mm×66mm(上)と乗車券 30mm×66mm(下)


6号線のゴムタイヤ車両 提供/橋爪智之


号線のLa Motte Picquest Grenelle駅は、6・10号線との乗換駅。8号線は、2号線を除く全路線と結節している提供/日本地下鉄協会

*一般社団法人 日本地下鉄協会 「世界の地下鉄 -151都市のメトロガイド-」より

ページの先頭へ