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ハンブルグ(HAMBURG)


ドイツ
Federal Republic of Germany

人口●8217万人
面積●35万7022km2
主要言語●ドイツ語
通貨●ユーロ
1ユーロ=128.98円
1人当たりGNI●3万8990ドル

ヨーロッパ中央部、ほぼ日本に匹敵する面積の連邦共和国。4世紀のゲルマン民族大移動でこの周辺に移住したドイツ人は、神聖ローマ帝国を構成する多数の小 公国に分裂していたが、18世紀、プロイセンにより統一されて工業等が発展した。国名は高地ドイツ語で民衆を指す「ドイッチェ」が変化してドイツという。

ハンブルク Hamburg

ドイツ北部、エルベ川河口から100km遡って位置するドイツ最大の国際貿易港で、人口は177万人。14世紀からハンザ同盟のもとで発展し、今も当時を偲ばせる歴史的建造物が多い。市の中心街はアルスター湖とエルベ川の中間に発達し、商社や海運会社が進出している。市内の橋の数はベニスやアムステルダムよりも多いといわれている。ブラームス、メンデルスゾーンはここで生まれた。

営業主体

Hamburger Hochbahn AG(HHA)
Steinstraße 20, D-20095 Hamburg, Germany
TEL:+49-40-3288-2924 FAX:+49-40-3288-2699
URL:http://www.hochbahn.de〈ドイツ語〉
e-mail:info@hochbahn.de

路線図

※クリックで拡大します。

地下鉄の概要

ハンブルクの人口は、1880年から1910年までの間に、約50万人から100万人へと倍増し、新たな大量輸送機関の建設が急務となっていた。最初は、普通の鉄道やヴッパタールのようなモノレールの導入が検討されたが、結局は、既に地下鉄の運行を開始していたベルリンを手本とすることとなり、1903年に環状線(現在のU3号線)の建設に着手、その内のBarmbek~Rathaus間が1912年3月に開業し、同年6月には、完全な環状線17.5km(内地下区間7km)が完成した。
ハンブルクの地形は起伏に富んでおり、なるべく勾配の少ない路線とするため、市街地は高架で、丘陵部はトンネルで、河川や道路の横断は橋梁で建設されることとなったが、市民にとっては高架鉄道との印象が強く、営業主体の名称もハンブルク高架鉄道会社(HHA)とされた。これらの路線の呼び名が、高架鉄道から地下鉄に変更されたのは、1947年3月以降のことである。
第2次世界大戦前にも、環状線を起点とする何本かの枝線が建設されたが、現在の路線網の基礎となる主要路線が建設されたのは、戦後の1960年代~70年代にかけてのことであり、この間の1973年には、環状線がU2号線とU3号線に分割された。
建設工事が一応の終了をみた1996年9月の段階では、2号線はNiendorf Nord~Berliner Tor~Wandsbek-Gartenstadtを、3号線はBarmbek~Berliner Tor~M殞melmannsbergを結ぶ路線となっていた(1号線は現状の路線)。
その後2002年になって、U4号線の建設計画が発表された。この路線は、市南端部にありロンドンのドックランド地区に似た再開発地区であるHafen CityのLohsepark駅(2007年にHafen City-Universitat駅に改称)からRathausに至り、既設の軌道上でRathaus~Berliner Tor~Barmbek間を走行してさらに東北部のBramfeldに至る計画であった。また、これに併せてBerliner Torの駅設備を改良し、1912年当時の環状運転路線を復活させる計画であった。
しかし、着工後の2007年になって、Rathaus駅での4号線との接続工事が困難なことが判明し、代替として2号線のJungfernstiegで接続して、既設線によりBillstedtに至る路線に変更された。
2009年6月からは、4号線の完成に先だって、3号線の環状運転(正しくは、Barmbek~Rathaus~Berliner Tor~Barmbek~Wandsbek-Gartenstadtの6の字運転)が開始されるとともに、2号線もBerliner TorからMümmelmannsberg方面へと運行系統が変更されることとなった。
また、ハンブルク市には、Sバーンと呼ばれる都心と近郊とを結ぶ数本の路線があり、都心部では、地下鉄と共に稠密なネットワークを形成している。
地下鉄を運営するHHAは、1911年に設立されたハンブルク市が全株式を所有する株式会社で、バス路線も運営している。
HHAの呼びかけにより、ハンブルク市では、ドイツで第1号となる運輸連合(ハンブルク運輸連合(Hamburger Verkehrsverbun-des: HVV))が1965年に誕生し、1967年という早い時期から、域内の交通機関を対象とした共通運賃制度が運用されている。なお、HVVは、ハンブルク市やシュレスヴィッヒ・ホルシュタイン州などの自治体が出資して設立され、毎日約200万人が利用している。
ハンブルクの地下鉄は、地形の制約から勾配や曲線の条件が厳しく、東京の銀座線よりやや小型の車両が使用されており、1989年から導入が開始された最新のDT4型の車両の長さは、4両1ユニットで60m、車両幅は2.58mとなっている。またDT4型車両には、世界で初めてとなる、消火液の容器とこれに接続するスプリンクラーノズルが装備されている。


U5号線で運用される最新型のH型車両(Alexanderplatz駅)
提供/橋爪智之

データ

開通年1912年3月 軌間1435mm
営業キロ100.7km電気方式直流750V
路線数3 集電方式第三軌条
駅数89 運転保安自動閉塞式
従業員数1519人 最小運転間隔2分
運行時間4:01~0:47 車両数749両
運賃制度ゾーン制 列車運転線路右側
輸送人員1億8920万人   

利用方法

乗車方法

窓口もしくは自動券売機で乗車券を購入し、ホーム上に設置してある刻印機で打刻して乗車する

運賃

HVV域内交通機関(Uバーン、Sバーン、バス、トラム、DB近郊線)共通。2.7ユーロ(1・2ゾーン)~7.2ユーロ(全ゾーン)

乗車券

短距離券(1.3ユーロ)、普通乗車券、1日乗車券、3日乗車券、定期券(週単位、月単位、長期、特定日)等

旅客案内

①ドイツ語のみ。車内とホームに電光表示式の案内板が設置されている
②HVVのサービスセンター等で時刻表が配布されている
③案内標識は、U1が青、U2が赤、U3が黄と色分けされているが、車両やホームは色分けされていない

利便施設

ほとんどの駅にエレベーター、エスカレーターが設置されている。また多くの駅にパーク・アンド・ライドの設備がある

その他

①古いタイプの車両は半自動式ドアであるため、手動で開ける必要がある
②平日のラッシュアワー以外の時間帯と土、日、祝日は無料で自転車を車内に持ち込むことができる
③安全対策等のため、駅と大部分の車両の車内には監視用カメラが設置されており、カメラを設置した車両には「カメラ」の絵が貼ってある
④週末(金・土)には24時間運転を実施している 〈中田晴康〉

DT4型車両のスプリンクラー設備

消火器のボンベは車両後部の座席下にあり、そこからチューブを壁をつたってアルミで補強された天井裏に這わせ、スプリンクラーのノズルにつないでいる。ボンベ1本当たりの消火液は70リットル(水63%+氷結防止液37%)で、スプリンクラーは79 ℃で反応し、23リットル/分で2分半~3分間噴射する。なお、スプリンクラーを搭載した車両は、スペインのマドリードやポルトガルのリスボンにもあるが、方式は異なる。


1989~2005年にかけて投入されたDT4型車両
提供/丹生明子


短距離券 54mm×81mm

*一般社団法人 日本地下鉄協会 「世界の地下鉄 -151都市のメトロガイド-」より

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